Et★Toiのフランス的日々[L'art de Vivre]

フランスの映画、音楽等のエッセイ/植物を主体とした造形作品・商品企画、及びフランスの伝統色

フランスの俳優ミシェル・ピコリの逝去[2020.5.12]

 2020年からフランス映画を見まくってますが、何度も登場するミシェル・ピコリ*1氏が5月12日に逝去されたとの訃報あり。後知恵ながら、随分前にみた『5月のミル』の主演だったのだ。最近では、観たいと思っていた『ローマ法王の休日』でも主演。また過去にジュリエット・グレコと結婚していた様で、主演・助演をこなせる多作の俳優だったのですね。★味のある演技を、これからも鑑賞させて頂きたい。(ご冥福をお祈りします)
中でも印象のある作品を簡単にご紹介し、主観(好き・嫌い)もありますがコメントします。

■軽蔑(ゴダール監督)[1963]
昔よりゴダール作品に苦手意識があるも、バルドー主演のこの作品はよかった。
 ■獲物の分け前(エミールゾラ原作)[1966]
ジェーンフォンダ主演で義理の息子との禁断の不倫がテーマ。ゾラの作品の中ではテーマが?。“最後の救えない底の悲劇(不幸)”は初めて観て興味を持った『居酒屋』と同じゾラの世界だった。
■昼顔(Belle de jour)(ブニュエル監督、ケッセル原作、ドヌーブ主演)[1967]
シェルブールの雨傘』を横において、ドヌーブが一番美しくとられている印象。娼館での名前が“昼顔”で、日本の**物語風。ピコリ氏は、なかなか渋い役でよかった。しかし、この作品の回顧作『夜顔』(2006)は??。
■5月のミル(ルイ・マル監督)[1990]
私が観たバルザック原作の映画は3本。Prime Videoでもまだ見れそう。画家のピコリのモデルのエロい女優のエマニュエル・ベア―ルも多くの作品に出ている。歌手でもあるジェーン・バーキンも出演していた。<バーキンの母娘は正直あまり好みではない>★最近バイオリニスト役のベア―ルの『愛を弾く女』を観たが一番美しく素敵だった。作品ではラヴェルの三重奏曲の録音がテーマで興味深い。

*1:Michel Piccoli