◆作品概要:
一組の自由奔放な男女とその周辺を描く2部構成のドラマ。パリで画廊を営むノラは、死別した恋人(正式でない夫)との間の子供エリアスを父親のところに預けていたが、父親がガンで余命幾ばくも無いことを知る。そこで、ノラは1年前まで同棲していた恋人イスマエルに、懐いていたエリアスを養子にしてもらおうと頼みに行く。
ヴィオラ奏者のイスマエルも自信家の為、同僚に嫌われ、精神病院に入院させられるが、そこで知り合った中国語ができる女性と恋に落ちる。
ノラも無事結婚に漕ぎついたが、亡くなった父が残した、娘に対する憎悪の手紙は尋常なものではなかった。最後のシーンで、癖のある2名の男女とエリアスは幸せそうな表情を見せる。
★この監督の作品は難解。M.アマルリックも活躍中で、「バルバラ」(元妻がバルバラを演じる)等監督作品も多い。ピアノを弾くシーン等もあり、音楽への嗜好が強そう。
★E.ドゥボスも高評価される女優だが、マイペースでストイックな役がよさそう。「パリの調香師 しあわせの香りを探して」は適役。
♭音楽について:
子供と会うシーンで、M.ラヴェル「亡き王女の為のパヴァ―ヌ」が使われるが、最初と最後では、H.マンシーニ「ムーンリバー」が使われている。